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小さい生き方 12

 2018-03-15
「日曜美術館」というテレビ番組が好きだ。
企画が素晴らしく、一人のアーティストや
一枚の名画を深掘りした内容を観ると、絵画
に対する興味がさらにふくらむ。また、作品の
背景にある芸術家の人生や心を知ることができて
作品に対する思い入れが増す。先日観た番組は
印象派の肖像画の中で最も美しい一枚と言われ
ている「イレーヌ」という題名の、ルノワールが
描いた名画の物語だった。「イレーヌ」は裕福な
富豪の令嬢「イレーヌ」の肖像画で、当時まだ
駆け出しだったルノワールは、収入を得るために
描いた。だが、依頼者にあまり評価されず、満足
出来る収入にならなかったうえ、依頼者の邸宅に
飾られることもなかった。その後「イレーヌ」は
戦争によって、ナチスに略奪されるが、奇跡的に
当時74歳の「イレーヌ」本人のもとに帰ってくる。
だが彼女は、理由は明らかでないが「分身」とも
言える「イレーヌ」を手放すのである。
話は変わるが、アートに限らず人が作り出すもの
は芸術であろうが商品であろうが提供者の心が
表現される。良い技術があっても心が曇っていた
ら人を幸せにするものを提供することはできない。
そう考えれば心を美しくすることは、技術を高め
ることに優先する。もちろん両方が一番良い。
「日曜美術館」では全国各地の展覧会情報を紹介
してくれる。気に入った絵画が展示されていれば
観に行きたくなる。「行きたい場所」があるとい
うのは「夢」ができることと同じことだ。
そして実際にその場所に行くために予定を立てれ
ば、夢が叶った気分になって気持ちがウキウキす
る。いつも、なにかしら小さい夢があって、毎日
そのことが頭の片隅にあれば人生は充実するので
はないか。そのためには、実現できそうな夢を
つねに思い描くようにすればいい。
小さい夢を自分で作りながら生きるということだ。
ああ、なんだか無性に「イレーヌ」を観に行きた
くなった。だけど一番近い展覧会でも福岡だから
家内の財布を頼るしかない。「イレーヌ」に会う
ためには、しばらく「ご機嫌とり」の日々が続く
ことになりそうだ。

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