小さい生き方 16

 2018-04-03
素敵なお店に連れて行ってもらった。夫婦が営む割
烹で、メニューはその日のおまかせ料理だけ。
店内に一歩足を踏み入れると、ワインボトルがたく
さん目についたことに驚きを感じた。「和」のイメ
ージが頭にあるからだ。少し期待感が高まる。
席に着くとドリンクメニューが出された。当然なが
ら料理メニューはない。ワインリストが出てくるかも
知れないと、ひそかにワクワクしていたのだが、ワ
インはドリンクメニューにひっそりと書かれている
だけで銘柄の記載もなく、ちょっと、がっかり。
とりあえず、白のグラスワインをオーダーした。
がっかり感は束の間で、白ワインが運ばれて来た瞬
間、ワクワクが再燃されることになった。
まず、テーブルに置かれたグラスが本格的、そして奥
さんがワインボトルの表面を見せながら、さりげな
くひと言「ブルゴーニュです。」うーん、まだアルコ
ールは入ってないけど、テンションが上がって来る
予感がする。乾杯が終わると同時に先付けが運ばれ
て来る。そこでまた、奥さんのひと言「白ワインに
合わせました。」食してみると、ふむふむ、和風の
味付けで美味しい。しかし、豆腐と思って口に入れ
たそれは、なんとチーズだった。白をもう一杯いた
だき、3杯目は赤をオーダー。奥さんは私から「赤」
と聞いた直後「では、今日の料理に合うものをご用
意します。」ああ、この店は何も言わなくていい。
グラスはワインの種類に合うものに取り換えられ、
注がれた赤ワインの香りと繊細な味わいに感動する
のみだった。こんなお店だと、同席者との会話は自
然に料理や飲み物、食器を褒める話題になる。さら
に、お店の人の技術や人柄、センスも褒めて、明る
い会話になる。
食事を楽しくするために、なにより大切なのが話題
だ。楽しいだけでなく、明るい話題は、心に良い影
響を与える。明るい話題にするためには、テクニッ
クが必要だ。そして、なるだけ自分から誘導するよ
うに心掛けたい。「褒める」フレーズは、相手が笑
顔になるから必然的に話題が明るくなる。「褒めム
ード」をつくりだすために、食事に行った時には、
まず最初に、その店の良いところを探す習慣をつけ
たい。けっしてあら探しはしないことだ。外観、入
口、お出迎え、席、メニュー、装飾品、オーダーの
取り方、料理、器、制服、ありとあらゆるところに
目を配れば、何か素敵なところがあるはず。そうする
ことで、お店の人と会話するきっかけにもなる。同
席者同士でお店を褒め、その会話にお店の人も加わ
れば、客と店との一体感が生じて、さらに楽しく明
るい席になる。そして、その雰囲気で会話が進み、
同席者がお互いを褒め合って終わったなら、心に嬉
しい余韻が残る素晴らしい食事会となる。

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