小さい生き方 21

 2018-05-08
GW、どうしても行きたい所が一つだけあった。高松市
美術館で開催している「京の美人画展」だ。もしかした
ら混んでるかもと思いつつ、足を運んだけど、意外に空
いていた。しかも運良く、ちょうど入館したタイミング
で、学芸員によるミュージアムトークが行われた。ミュ
ージアムトークは、学芸員の女性が、展示作品の中から
代表的なものを一つ一つ解説してくれる。トークを全部
聞いた後、ゆっくり作品を観て廻った。少し知識が入っ
てから観覧すれば、いっそう見ごたえがある。見終わっ
てみて、一番のお気に入りだったのは「梶原緋佐子」の
「静閑」という昭和13年の作品で、自身が花の絵を描い
ている場面の自画像だ。自画像だけあって、もしかした
ら実際よりもかなり美しく描いているかも知れない、な
どと勝手に想像していた。疑い深い私は、実写の「梶原
緋紗子」を見てみたくて、後でググってみたが当時と思
われる写真は出てこず、検証することは出来なかった。
けれど、検索していると「歌集」を出していることが分
かって、読んでみると、とても美しくて素敵な歌ばかり
だった。だから見た目の美貌は確認出来なかったけど
「心の美貌」は確認できた。魅力的な歌がたくさんあっ
たが、歌集の中から二つだけ紹介する。
ひと時の まぼろしなどと言いたれば
恨めしき日も 物語りめく
この歌を想像するに、失恋なのか、それとも悲しい恋の
想い出なのか、それを恋愛映画のように回想して、気持
ちの切り替えをしている状況を歌っているような気がす
る。それから、この歌集は、さすが画家だけあって
「歌」に合わせた「美人画」の挿し絵が所々に描かれて
いて、歌の魅力を引き立たせている。
同じ日に 同じ思ひの女二人
同じ願ひをかくるあはれさ
この歌には、寂しい横顔の女と、鏡に写ったその横顔の
挿し絵が描かれている。
しかし、それにしても女の人生、女心は、絵になる、物
語になる、歌になる、詩になる。私は小説を読むのも女
の人生を書いたものが好きだ。男性よりも人生が複雑だ
から読み応えがあるし、女性特有の考え方を発見するこ
とができる。最近思うのは、歳をとるにつれ、心がだん
だん女性化していく気がするけれど、難解な女心を掌握
するのは、まだまだ遠い。男の人生、自分の人生を考え
たときに、女心を理解するために、生まれて来たのでは
ないかと思うことがある。ただ、それは、女性に「なび
く」のでも「同質化」するのでもなくて、男性として女
性から「尊敬」される方向を目指すべきだと考えてい
る。「尊敬される」ということについて、男性は、出世
することや金持ちになることだと勘違いしてしまうが、
女性の男性に対する「尊敬」は、第一に男性が「愛する
女性を大切にしていること」であって、出世やお金は単
なる手段に過ぎない。だから男性はそこを間違えてしま
ったら、いくら出世してもお金持ちになっても、妻や娘
からでさえ尊敬が得られないかも知れない。

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